憧れのガス衣類乾燥機、乾太くん。導入したいけれど洗面所が狭くて置き場所に困っている、という方はとても多いですね。そんな時に真っ先に思い浮かぶのが、洗濯機の上に設置する方法ではないでしょうか。
デッドスペースを有効活用できる素晴らしい方法ですが、実は高さの問題や圧迫感、振動など、事前に知っておかないと後悔してしまうポイントがいくつかあります。
毎日の家事を楽にするはずが、使いにくくてストレスになってしまっては本末転倒ですよね。この記事では、これから導入を検討している方が失敗しないために必要な知識と具体的な対策を、私の視点で分かりやすく解説していきます。
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記事のポイント
- 洗濯機上設置で起こりがちな高さや蓋干渉のトラブルと対策がわかる
- 縦型洗濯機とドラム式洗濯機それぞれに適した設置計画が把握できる
- 日々の使い勝手を左右するフィルター掃除や振動対策の工夫がわかる
- 専用台の選び方や費用を抑えてお得に導入する方法を知ることができる
乾太くんを洗濯機の上に設置して後悔しないポイント
洗濯機の上に乾太くんを設置する「垂直配置」は、1坪〜1.5坪といった狭い日本のランドリールーム事情においては、事実上「唯一の解決策」となることが多い非常にポピュラーなレイアウトです。
しかし、そこには決して無視できないいくつかの落とし穴があります。「なんとなくスペースがあるから置けるだろう」という楽観的な観測で進めてしまうと、設置後に「手が届かない」「蓋が開かない」「圧迫感がすごくて洗面所が暗い」といった致命的な問題に直面することも珍しくありません。
ここでは、設置前に必ずチェックしておきたい、少しマニアックですが極めて重要なポイントを深掘りします。
設置の高さで失敗する原因と対策
乾太くんを洗濯機の上に置く場合、毎日の使い勝手を決定づける最も重要なファクターが「投入口の高さ」です。一般的に、洗濯機の上にメーカー純正の専用台(高タイプ)を設置すると、乾太くんの投入口の下端は床から約130cm〜145cmの位置に来てしまいます。
「たかが130cmでしょ?」と思われるかもしれませんが、これは身長160cm前後の私たちが使う場合、想像以上に高い位置なんです。投入口が高いと、まずドラムの奥底が見えません。
乾燥が終わった後、奥の方に残って張り付いている靴下やハンドタオルなどの小さな洗濯物が見えず、取り出しにくくなってしまうんですね。
さらに、洗濯機から取り出した濡れてズッシリと重い衣類を、自分の肩の高さまで持ち上げて投入するという動作は、若いうちは良くても、毎日繰り返すとなると肩や腰への負担がジワジワと効いてきます。
踏み台を使えば解決する問題ではありますが、毎日の洗濯のたびに踏み台を出し入れするのは正直面倒ですし、狭い洗面所に踏み台を置くスペースを確保するのも一苦労です。
特に朝の忙しい時間帯に、踏み台をセットして、上って、下りて……というアクションが増えるだけで、家事の時短効果が薄れてしまうような気さえします。
対策のポイント
- 専用台の高さを限界まで下げる: 洗濯機とのクリアランス(隙間)をミリ単位で計算し、1cmでも低く設置することを目指します。純正台であれば数段階の高さ調整が可能ですが、可能であれば造作棚などで最適化するのが理想です。
- 踏み台の常設スペース: どうしても高くなる場合は、折りたたみ式の踏み台ではなく、出しっぱなしにできるデザイン性の高いステップや、洗面台の蹴込み部分に収納できるような踏み台を計画段階で盛り込みましょう。
- 設置場所の再考: 身長が低い方の場合、無理に上に置かずに「横置き」ができるレイアウトを再検討するか、あるいは衣類乾燥機ではなくドラム式洗濯乾燥機を選ぶという勇気ある撤退も一つの選択肢です。
特に盲点になりがちなのが、床の条件です。洗濯機自体の高さに加え、水漏れ防止の「防水パン」の縁の高さや、掃除をしやすくするための「かさ上げ台(ふんばるマン等)」を使用している場合は、その分だけ乾太くんのスタート位置も高くなります。
「かさ上げ台で10cmアップ」しているなら、乾太くんも10cm高くなる。この足し算を忘れないようにシミュレーションしてください。
縦型洗濯機の蓋が干渉する問題
「乾太くん 洗濯機の上」というキーワードで検索すると、悲鳴に近い失敗談として多くの人が挙げているのが「縦型洗濯機の蓋が開かない問題」です。
縦型洗濯機の蓋は、パカッと二つ折れになるタイプと、一枚板がガバッと開くタイプがありますが、いずれにせよ開けるときに上方向へ大きくスペースを使います。
特に最近のハイエンド機種は「ガラストップ」でおしゃれな一枚蓋のものも多く、折りたためないためかなりの高さ(蓋を開けた時の高さが140cmを超えることも!)が必要です。
この「蓋を開けきった時の最高到達点」が、乾太くんを載せている棚の「下端(棚板の裏側)」よりも高くなってしまうと、当然ながら蓋が棚にぶつかって完全に開かなくなってしまいます。
蓋が途中で止まってしまうと、洗濯槽の中が暗くて見えにくいですし、何より洗濯物の出し入れのたびに蓋を手で押さえておかなければならないなど、地獄のようなストレスを抱えることになります。
シミュレーションの必須項目
リンナイ純正の専用台(DS-80HSF)の高さ設定を最大の1380mm(棚の上端)に設定したとしても、棚の厚みや補強リブなどを考慮した「有効内寸高さ」は約1340mm程度となります。ここに、大型の縦型洗濯機(蓋開け時1400mmオーバー)や、かさ上げ台(+100mm)を使用している環境では、物理的に設置不可能なケースが多発しています。
必ずカタログスペックの「蓋を開けきった時の高さ(ボディ高さではありません!)」を確認し、さらに設置環境(防水パンやかさ上げ)の高さを加算した「絶対高さ」と、専用台の「内寸有効高さ」を比較シミュレーションしましょう。
余裕を見て最低でも20mm〜30mmのクリアランスは確保したいところです。
圧迫感や振動を抑える工夫
洗面所に入った瞬間、目の前に巨大な白い箱が浮いている……。これが洗濯機上設置を選択した際のリアルな光景かもしれません。乾太くんは奥行きが約60cm前後ある巨大な直方体です。
これが顔の高さ、あるいは頭上にドーンと存在すると、想像以上の圧迫感(Visual Oppression)を感じることがあります。
特に、洗面所の奥に窓がある間取りで、その窓を塞ぐ形で設置せざるを得ない場合、貴重な自然光(採光)が遮断され、洗面所全体がドンヨリと暗く閉塞的な空間になってしまうリスクがあります。
圧迫感を軽減するためには、ホワイト系のクロスで統一して存在感を消すか、あるいは造作棚などでうまく囲ってインテリアの一部として見せる工夫が必要です。
また、音と振動の問題も無視できません。洗濯機(特に縦型)の脱水時の激しい回転振動が、専用台の脚を伝って乾太くん本体に共振し、「ガガガガ」「ビビリ音」といった不快な騒音を発生させることがあります。
これは深夜の洗濯などで家族の睡眠を妨げる原因にもなりかねません。
振動対策の豆知識
振動を断ち切るには「絶縁」が有効です。専用台の脚の下や、洗濯機自体の脚の下に、高性能な「防振ゴム」を挟むことを強くおすすめします。例えば東京防音の「ニューしずか」やタツフトの「あしあげ隊」などは、プロの現場でもよく使われる信頼性の高いアイテムです。これを一枚噛ませるだけで、床や台への振動伝達を20%〜40%低減できると言われています。
フィルターに届かない時の対処法
設置寸法ばかりに気を取られて意外と盲点なのが、日々のメンテナンス性、つまり「フィルター掃除」です。乾太くんの「スタンダードタイプ」は、糸くずフィルターがドラムの「一番奥」に配置されています。
洗濯機の上に設置した場合、このフィルター位置は床からおよそ170cm以上の高さ、しかも奥行き60cmのトンネルの奥深くになります。平均的な身長の女性だと、踏み台なしではまず手は届きません。
最初は頑張って掃除していても、そのうち「毎回踏み台を出すのが面倒くさい」となって掃除をサボりがちになります。フィルターが目詰まりすると、乾燥時間が長くなったり、最悪の場合はエラーが出て停止したり、故障の原因にもなります。
物理的な対処法としては、100円ショップなどで売っている「柄の長いブラシ」や、割り箸に布を巻き付けた自作の掃除棒、あるいは掃除機の先端につけるロングノズルを活用してホコリを吸い取る方法があります。
しかし、一番の根本的な解決策は、そもそも手が届く機種を選ぶことです(これについては後述します)。
ドラム式なら快適に使える理由
ここまで主に縦型洗濯機を使用する場合のデメリットや苦労話を挙げてきましたが、もしあなたが現在「ドラム式洗濯機」を使っている、あるいは買い替えを検討しているのであれば、話はガラリと変わります。
むしろ、乾太くんのパートナーとしてドラム式は最強の組み合わせと言えるでしょう。
ドラム式洗濯機は、扉が手前に開く構造のため、上部のスペースを全く必要としません。そのため、専用台の高さを洗濯機本体ギリギリ(例えば1150mm設定など)まで下げることが可能です。これにより、乾太くんの投入口も下がり、圧迫感も減り、全ての使い勝手が向上します。
| 項目 | 縦型洗濯機の場合 | ドラム式洗濯機の場合 |
| 蓋の干渉 | あり(蓋を開ける高さが必要) ※設置不可のケース多発 | なし(上部はフリースペース) ※極限まで低く設置可能 |
| 設置高さ | 高くなりがち(1300mm以上〜) | 低く設定可能(1100mm前後〜) |
| 使い勝手 | 踏み台が必要になる可能性大 | 踏み台なしで快適に使える |
| 洗浄力 | 泥汚れに強い(水流洗い) | 皮脂汚れに強い(たたき洗い) |
「洗浄力重視だから縦型が良い」という意見も根強いですが、乾太くんの設置位置を20cm〜30cmも低くできるメリットは計り知れません。
「乾太くんを快適に使うために、洗濯機をドラム式に買い替える(乾燥機能は使わない前提で安いモデルを選ぶ)」という選択肢も、決して大げさではなく、合理的な判断だと私は思います。
乾太くんを洗濯機の上に置く専用台の選び方と購入方法
設置の高さや使い勝手を最終的に左右するのは、乾太くんを支える「設置台(ハードウェア)」の選び方です。メーカー純正の無骨なスタンドから、インテリアに溶け込むスタイリッシュなシステム収納まで、いくつかの選択肢があります。
また、少しでも費用を抑えて賢く導入するための購入ルートについても触れておきましょう。
純正の専用台と造作棚の比較
乾太くんを設置するための台には、大きく分けて3つのパターンがあります。それぞれの特徴を理解して、ご自宅の環境に合うものを選びましょう。
1. リンナイ純正専用台(DS-80HSFなど)
最も一般的で安価な選択肢です。メーカー純正品なので強度計算もされており安心感があります。高さ(1150mm〜1380mm)や幅の調整が可能で、引っ越しや洗濯機の買い替えにも柔軟に対応できます。
ただし、デザインは「白いパイプの枠」といった感じで無機質であり、脚が床に接地するため、防水パン周りの掃除がしにくくホコリが溜まりやすいのが難点です。
2. システム収納(Fitrack / フィットラックなど)
最近、InstagramなどのSNSで大人気なのが、壁面のレールに棚柱を取り付ける「Fitrack」などのシステム収納です。最大のメリットは「脚がない」こと。荷重を壁で支えるため、洗濯機周りの床が完全にフリーになり、掃除機やクイックルワイパーがスイスイ入ります。
見た目も非常にスッキリしてモダンです。ただし、壁の下地補強(合板や間柱)が必須となるため、新築やリフォーム時でないと導入ハードルが高いのが欠点です。
3. 大工工事による完全造作棚
新築注文住宅なら、大工さんに棚を作ってもらうのも手です。洗面所の壁から壁へ一枚板を渡すなど、隙間のない美しい仕上がりが可能です。インテリアに合わせて木材の色を選べるのも魅力。
ただし、一度作ると高さの変更ができないため、将来洗濯機を買い替えてサイズが変わった時に「入らない!」となるリスクがあります。将来を見越した余裕のある寸法計画が求められます。
掃除のしやすさや見た目を重視するならFitrackなどの壁付けタイプ、設置の確実性やコストパフォーマンスをとるなら純正台、という選び方が基本ですね。
設置にかかる費用と工事費相場
乾太くんの導入には、本体価格だけでなく、排湿管を通すための穴あけ工事やガス配管工事など、様々な付帯費用がかかります。「思ったより高かった」とならないよう、2025年時点での一般的な相場感を頭に入れておきましょう。
| 項目 | 費用の目安 | 備考 |
| 乾太くん本体 | 約7万〜16万円 | スタンダードかデラックスかで変動 |
| 専用台(純正) | 約2万〜3万円 | Fitrack等は部材費が上がります |
| 排湿管・部材費 | 約1万〜3万円 | ダクト長さやカバー有無による |
| 標準取付・ガス工事費 | 約5万〜10万円 | ガス栓増設の距離で大きく変動 |
| 合計(概算) | 約15万〜32万円程度 | 設置環境により幅があります |
特に費用を左右するのが「ガス栓の増設工事」です。洗面所に既にガス栓(コンセントコック)がある場合は安く済みますが、給湯器やキッチンから分岐して配管を引っ張ってくる場合、距離に応じて費用が加算されます。
また、外壁の材質(タイルやRCなど)によっては、穴あけ工事費が高くなることもあります。必ず複数の業者さん(地元のガス会社やリフォーム会社)に見積もりを取り、内訳を確認することをおすすめします。
DIYで設置する際のリスク
「本体をネットで安く買って、自分でつければ工事費が浮くのでは?」と考えるDIY好きの方もいるかもしれません。しかし、DIY設置には大きなリスクと法的制限があります。
まず、ガスの接続工事(ガス栓と強化ガスホースの接続など)は、「液化石油ガス設備士」や「ガス可とう管接続工事監督者」などの国家資格が必要です。無資格での接続作業は法律で禁止されており、ガス漏れや火災事故に繋がる大変危険な行為です。
万が一事故が起きた場合、火災保険が適用されない可能性もあります。
また、排湿管の設置も意外と難易度が高いです。壁に穴を開ける際の防水処理や気密処理が甘いと、壁内結露によるカビや腐食の原因になりますし、雨水が侵入してくるリスクもあります。
専用台の組み立てや本体の設置(40kg近いので大人二人は必要ですが)までは自分で行ったとしても、ガス接続と排湿管の工事だけは絶対にプロのガス業者に依頼してください。
本体はAmazonでお得に購入
工事はプロに任せるとして、少しでも総額を安く抑えるテクニックがあります。それは「施主支給(せしゅしきゅう)」です。
実は、乾太くんの本体や専用台自体はAmazonや楽天などのネット通販で購入することが可能で、定価よりもかなり割引された価格で手に入ります。
地元のガス会社や工務店に依頼する際、「本体は自分で用意するので、工事だけお願いできますか?」と確認してみてください。
業者さんによっては「本体支給は保証の対象外になるからNG」という場合もありますが、「工事費さえ払ってもらえればOK」という柔軟な業者さんもいます。もし施主支給がOKなら、本体価格のマージンを数万円単位でカットできる可能性があります。
購入時のヒントと注意点
Amazonなどで購入する際は、自宅のガスの種類(都市ガス用・12A/13A か、プロパンガス用・LPガス か)を絶対に間違えないように注意してください。ここを間違えると使えません。また、洗濯機上に置くなら、フィルター掃除が手前でできる「デラックスタイプ」が断然おすすめです。スタンダードより数万円高いですが、日々のストレス軽減代と考えれば安い投資です。
※詳細な仕様や寸法については、メーカー公式サイトの情報を必ずご確認ください。(出典:リンナイ『ガス衣類乾燥機 乾太くん』公式サイト)
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乾太くんの洗濯機の上設置まとめ
乾太くんを洗濯機の上に設置することは、日本の住宅事情においてスペースを有効活用する最適解です。しかし、高さによる使いにくさや、縦型洗濯機の蓋干渉、フィルター掃除の困難さといった問題は、事前のシミュレーション不足で発生しがちです。
- 高さを制する者が乾太くんを制する: 身長に合わせた高さ設定と、洗濯機とのクリアランス計算を徹底する。
- 洗濯機選びもセットで考える: 可能であればドラム式洗濯機と組み合わせることで、多くの問題が解決する。
- 機種選びで楽をする: 高所設置ならメンテナンス性を考えて「デラックスタイプ」を選ぶのが鉄則。
- 賢く買う: 施主支給が可能か確認し、Amazonなどを活用してコストダウンを狙う。
これらを意識して計画すれば、後悔することなく、あの「雲のようなフワフワのタオル」に毎日囲まれた、快適な「乾太くんライフ」が手に入るはずです。しっかりとメジャーを持って寸法を測り、理想のランドリールームを実現してくださいね。
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