乾太くんを自分で設置し、工事費を少しでも抑えたいと考える方は少なくありません。
しかし、乾太くんは電源プラグを差し込むだけで使える一般的な家電ではなく、ガス配管やガス機器の接続、屋内設置時の排湿設備などが必要なガス衣類乾燥機です。
結論として、設置場所の採寸、商品の比較、見積もり依頼、搬入経路の確認などは自分で進められますが、乾太くんを実際に使える状態へ仕上げる設置工事は、販売店や施工業者へ依頼する必要があります。
すべての作業を一律に「DIYすると違法」と考える必要はありませんが、作業ごとに必要な資格や技術が異なります。
この記事では、自分で進められる準備と専門業者へ任せる工事を分け、費用を抑えながら安全に乾太くんを導入する方法を解説します。
記事のポイント
- 乾太くんの全工程を自分だけで設置することはできない
- 採寸・商品選び・見積もり比較は自分で進められる
- ガス配管と機器接続は工事内容に合う資格者へ依頼する
- 排湿筒や専用台も最終的には施工業者の確認が必要
- 費用を抑えるなら安全工事を削らず、見積もり範囲を比較する
乾太くんを自分で設置できる範囲と任せる工事
乾太くんの導入には、本体の購入からガス接続まで複数の工程があります。
「自分でできるか」を判断するときは、設置作業をひとまとめにせず、準備、設備工事、接続、固定に分けて考えることが重要です。

結論は全工程のDIYではなく準備と工事の切り分け
リンナイは公式FAQで、衣類乾燥機の取り付けにはガス配管工事などの専門資格が必要であり、資格がない場合は取り付けできないと案内しています。
そのため、乾太くんを購入してからガスへ接続し、運転できる状態にするまでの全工程を、一般の利用者が単独で行う方法は勧められません。
一方で、次のような設置前の準備まで、すべて施工会社へ任せる必要はありません。
- 自宅のガス種を確認する
- 家族に合う容量を選ぶ
- 本体と設置台の寸法を調べる
- 設置場所を採寸する
- ガス栓やコンセントの有無を確認する
- 排湿経路になりそうな場所を確認する
- 複数の施工会社から見積もりを取る
「資格が不要に見える作業」と「自分で安全に完了できる作業」は同じではありません。
本体の持ち上げ、専用台への固定、壁への穴あけなどは、ガス接続そのものではなくても、落下、雨漏り、建物の損傷につながる可能性があります。
設置の全体像を確認したい方は、乾太くんを後付けする場合の工事内容と費用も参考にしてください。
自分で進められるのは採寸や商品選びなどの準備
自分で進めやすいのは、ガスや住宅設備を加工しない準備作業です。
| 準備内容 | 自分での対応 | 注意点 |
|---|---|---|
| 設置場所の採寸 | 可能 | 本体寸法だけでなく周囲の離隔や扉の開閉も確認 |
| ガス種の確認 | 可能 | 都市ガス用とLPガス用を間違えない |
| 機種と容量の比較 | 可能 | 設置高さと操作パネルの位置も確認 |
| 見積もりの比較 | 可能 | 本体・部材・工事・保証の範囲をそろえる |
| 搬入経路の確保 | 可能 | 玄関、廊下、ドア幅、階段を確認 |
| 専用台の購入 | 可能 | 乾太くんの型式との適合確認が必要 |

特に重要なのが、本体寸法だけで設置可否を決めないことです。
本体の上面と左右には防火上必要な空間があり、将来の点検や取り外しに必要なスペースも確保しなければなりません。
縦型洗濯機の上へ置く場合は、洗濯機のふたを全開にした高さ、給水栓、防水パン、専用台の脚が干渉しないかも確認します。
専用台を自分で購入する場合は、販売ページに記載された対応型式だけを信用せず、施工を依頼する会社にも適合を確認してもらいましょう。
\ 対応する設置台の種類と価格を比べる /
購入前に、乾太くんの型式、台の型番、販売元、新品か中古か、施工会社が施主支給へ対応するかを確認してください。
ガス配管とガス機器の接続は専門業者へ任せる
乾太くんを使用するには、住宅のガス設備と本体を適切な接続具でつなぐ必要があります。
ガス栓がない場合は、既存配管からガス管を延長したり、新しいガス栓を設けたりする工事も必要です。
ガス工事で必要な資格や登録は、次の条件によって変わります。
- 都市ガスかLPガスか
- ガス栓を増設するか
- 既存配管を変更するか
- 使用するホースや接続具の種類
- 機器接続だけか、内管工事まで行うか
例えば、都市ガスのガス可とう管を使った機器接続と、ガス栓を増設する内管工事では、施工できる資格の範囲が異なります。
LPガスでも、燃焼器用ホース、金属フレキシブルホース、硬質管など、接続方法によって必要な資格が異なります。
ガスファンヒーターのように、自分でガスコードを差し込める機器と同じ感覚で判断しないでください。
乾太くんの接続方法は機種や設置条件で異なるため、購入店、ガス会社、施工業者へ確認しましょう。
資格の種類を自分で指定して業者を探すより、ガス種、設置場所、希望する型式、既存ガス栓の有無を伝え、必要な工事を一括して確認する方が確実です。
ガス配管やガス栓の工事内容については、乾太くんのガス工事で必要になる費用と作業でも詳しく解説しています。
コンセントやアースの新設は電気工事士へ依頼する
乾太くんはガスだけでなく、ドラムやファン、制御部を動かすための電源も使用します。
設置場所に適切なコンセントとアース端子がすでにあり、施工業者による確認が終わっている場合と、新しい電気設備を設ける場合は分けて考えなければなりません。
一般の利用者が、既存のコンセントへ家電の電源プラグを差し込む行為と、壁内配線やコンセントを新設・移設する電気工事は別です。
次の作業が必要な場合は、電気工事士へ依頼してください。
- 新しいコンセントを増設する
- コンセントの位置を移動する
- 壁内の電線を延長する
- アース端子を新設する
- 接地極やアース棒を地面へ設ける
- 分電盤や専用回路を変更する
既存のアース端子へ接続できるように見えても、取扱説明書と施工業者の指示を確認してから作業してください。
水を使う洗面所やランドリールームでは、感電や漏電への対策も含めて判断する必要があります。
排湿筒と壁の穴あけは専門施工を選ぶ
乾太くんを屋内へ設置する場合は、乾燥時に発生する湿気を屋外へ排出する排湿筒が必要です。
リンナイは、衣類乾燥機から1回の運転で約3リットル相当の湿気が排出されるため、屋内設置時は排湿筒を取り付けるよう案内しています。
排湿筒の施工では、単に壁へ穴を開ければよいわけではありません。
- 柱や筋交いなどの構造材を傷つけない
- 電線、給水管、ガス管を避ける
- 外壁の防水性を維持する
- 使用する機種に合う排湿部材を選ぶ
- メーカーの施工条件に合う経路にする
- 排湿口で近隣へ迷惑をかけない
壁の穴あけ作業そのものについて、すべての住宅で同じ国家資格が必要と一律に断定することはできません。
しかし、構造、防水、防火、排湿性能に関わるため、乾太くんの施工経験がある会社へ任せるのが安全です。
排湿ホースを室内へ放出したり、浴室やトイレの換気ダクトへ自己判断で接続したりしないでください。
窓パネルを使う場合も、対応機種、排湿経路、防犯性、窓の開閉、管理規約を施工業者へ確認しましょう。
施工条件は、リンナイ公式の個人設置に関する案内でも確認できます。
専用台や造作棚は耐荷重だけで判断しない
リンナイは、耐荷重と設置スペースを確保できれば、純正専用台以外へ乾太くんを設置できると案内しています。
オリジナル棚に必要な主な条件は、次のとおりです。
- 耐荷重が60kg以上ある
- 必要な棚板寸法を確保している
- 棚板が安定して水平になっている
- 本体周囲に必要な空間がある
- 振動で棚や本体が動かない
- 点検や交換ができる構造になっている
ただし、耐荷重60kgと表示された棚であれば、どれでも使用できるわけではありません。
棚板だけでなく、棚受け、壁の下地、固定金具、ビス、施工方法を含めた全体の強度が必要です。
また、リンナイの専用台を使用する場合でも、壁や柱との固定、水平調整、本体の載せ方などを施工説明書どおりに行わなければなりません。
専用台の組み立てを自分で行いたい場合は、先に施工会社へ相談し、組み立て済みの台へ設置してもらえるか確認してください。
組み立て不良や部品不足があると、施工当日に取り付けを断られたり、再訪問費用が発生したりする可能性があります。
安全に費用を抑える依頼方法と住まい別の注意点
乾太くんの導入費用を抑えるには、安全に関わる工事を自分で行うのではなく、見積もりの条件を整理することが重要です。
本体価格だけで施工会社を決めると、ガス配管や排湿工事が追加され、最終的な支払額が高くなることがあります。
施主支給は施工会社へ確認してから購入する
施主支給とは、乾太くん本体や専用台などを利用者が購入し、施工会社へ取り付けだけを依頼する方法です。
ネット通販の価格が安い場合は費用を抑えられる可能性がありますが、必ず得になるとは限りません。
| 確認項目 | 施主支給で起こりやすい問題 |
|---|---|
| ガス種 | 都市ガス用とLPガス用を間違える |
| 型式 | 専用台や排湿部材が適合しない |
| 施工対応 | 持ち込み商品の取り付けを断られる |
| 保証 | 本体と工事の問い合わせ先が分かれる |
| 初期不良 | 返品期限内に施工日を確保できない |
| 追加費用 | 部材不足や再訪問で費用が増える |
購入する順番は、現地調査、見積もり、施工会社の施主支給可否、対応型式の確認、本体購入が基本です。

本体を先に購入してしまうと、ガス種の間違いや設置不可が分かっても、返品できない可能性があります。
見積もりは本体と工事の内訳をそろえて比較する
乾太くんの見積もりでは、合計金額だけでなく、どこまで含まれているかを確認してください。
- 乾太くん本体
- 専用台や収納ユニット
- ガス栓の増設
- ガス配管の延長
- 機器へのガス接続
- 排湿筒と屋外フード
- 壁の穴あけと防水処理
- コンセントやアース工事
- 本体搬入と専用台への設置
- 試運転とガス漏れ確認
- 本体保証と工事保証
一方の見積もりが本体と標準工事だけ、もう一方がガス配管や排湿工事まで含んでいる場合、合計金額だけでは正しく比較できません。
安さだけでなく、必要な工事をまとめて依頼できるか、保証窓口が分かりやすいかも確認しましょう。
業者選びの確認項目は、乾太くんの設置業者を選ぶポイントでも整理しています。
\ ガス・排湿・設置台をまとめて相談する/
リショップナビは住宅リフォーム会社の比較・紹介サービスです。地域や工事内容によっては、乾太くんへ対応できる会社が紹介されない場合があります。
マンションや賃貸は管理規約と工事許可を先に確認する
マンションや賃貸住宅では、ガスや排湿設備の条件だけでなく、管理規約と所有者の許可を確認しなければなりません。
集合住宅の外壁、床、天井、ベランダなどは、居住者が自由に変更できない共用部分に該当することがあります。
管理会社やオーナーへ確認する前に、壁へ穴を開けたり、ガス配管を変更したりしないでください。
確認したい項目は次のとおりです。
- ガス衣類乾燥機の設置が認められているか
- 外壁へ排湿用の穴を開けられるか
- ベランダへ機器を置けるか
- 避難設備や通路を妨げないか
- ガス栓を増設できるか
- 退去時に原状回復が必要か
- 工事申請書や図面の提出が必要か
窓パネルを使って壁穴を避けられる場合でも、窓の施錠、防犯性、断熱性、排湿ホースの経路に問題がないか確認が必要です。
自己判断で部材を購入する前に、管理会社と施工業者の両方へ相談しましょう。
屋外設置でもガスと電気の工事は必要
乾太くんは、条件を満たせばベランダや軒下などの屋外へ設置できる機種があります。
屋外設置では、屋内用の排湿筒を壁へ通す必要がなくなる場合がありますが、どこにでも置けるわけではありません。
- 屋外設置に対応する機種を選ぶ
- 直接雨がかからない場所に置く
- メーカー指定の排湿トップや保護部材を使用する
- 機器周囲の空間を確保する
- 屋外用の電源設備を確認する
- ガス栓とガス配管を施工してもらう
- 避難経路や隣家への排湿を確認する
屋外設置で壁穴を省けても、ガス配管、ガス接続、電源、本体の固定まで自分で行えるわけではありません。
機種によって屋内用と軒下設置仕様が分かれているため、購入時に設置場所を販売店へ伝えてください。
乾太くんを自分で設置するときのよくある質問
乾太くんのガスコードだけなら自分で接続できますか?
接続具の種類、ガス種、ガス栓、本体側の接続方法によって必要な資格が異なります。
ガスファンヒーターの接続と同じとは限らないため、乾太くんの接続は販売店や施工業者へ依頼してください。
規格の合わないホースや接続具を流用しないでください。
専用台だけなら自分で組み立てられますか?
製品の組立説明書に沿って作業できる場合でも、先に施工業者へ対応可否を確認してください。
最終的な水平調整、壁や柱への固定、本体の設置は、施工会社へ任せる方が安全です。
施工日に部品不足が分からないよう、開梱や組み立ての範囲も事前に確認しましょう。
窓パネルを使えば完全にDIYできますか?
窓パネルで壁の穴あけを避けられる場合でも、ガス配管や機器接続は別途必要です。
排湿ホースの長さや曲がり方、窓の施錠、管理規約なども確認する必要があるため、施工業者へ相談してください。
乾太くんの工事費を安全に抑える方法はありますか?
設置場所をガス配管や外壁に近い位置へ変更できると、工事範囲を減らせる可能性があります。
複数社へ同じ条件で見積もりを依頼し、本体、部材、ガス工事、排湿工事、保証の内訳を比較しましょう。
施主支給は、施工会社が対応できることと型式の適合を確認してから利用してください。
乾太くんを自分で設置したい人が覚えておくまとめ

乾太くんの設置前に、採寸、ガス種の確認、機種選び、搬入経路の確保、見積もり比較を自分で進めることは可能です。
一方、乾太くんを運転できる状態へ仕上げるには、ガス配管、ガス機器の接続、排湿設備、電気設備、本体の固定などを適切に施工しなければなりません。
必要な資格は、都市ガスかLPガスか、ガス栓を増設するか、どの接続具を使用するかによって異なります。
そのため、すべての作業を一律に違法と説明するのも、反対に「ガスコードを差すだけなので自分で設置できる」と考えるのも適切ではありません。
基本方針は、次のように分けると分かりやすくなります。
- 自分で進める:採寸、機種比較、ガス種確認、見積もり比較、施工会社への相談
- 事前相談して進める:本体や専用台の施主支給、専用台の組み立て
- 専門業者へ任せる:ガス配管、ガス接続、排湿施工、電気設備、本体の最終設置と試運転
工事費を抑えたい場合も、安全に関わる作業を削るのではなく、複数の見積もりを同じ条件で比較してください。
本体を購入する前に現地調査を受け、ガス種、設置スペース、排湿経路、電源、専用台をまとめて確認することが、設置失敗を防ぐ最も確実な方法です。
正確な情報は各メーカー・公式サイトでご確認ください。



