乾太くん(かんたくん)の6kgタイプを毎日1回使うと、ガス代と電気代を合わせて月に約2,000円(都市ガス)から約3,400円(LPガス)かかります。
金額の9割近くはガス代で、電気代は1回十数円です。
差を生むのは住宅のガスの種類と契約の単価で、熱量あたりの単価はLPガスが都市ガスの約1.8倍です。
どちらも2026年10月時点の単価で当サイトが試算した目安で、使い方や契約によって変わります。
記事のポイント
- リンナイ公式の1回96円(6kg)・149円(9kg)はLPガスで計算した数字
- 6kgの1回は都市ガスで約67円、LPガスで約114円が当サイトの試算
- 電気代は1回11〜16円で、費用の9割近くをガス代が占める
- 1回の光熱費はヒートポンプ式ドラムのほうが安く、乾太くんの強みは時間
乾太くんのガス代と電気代は公式で1回いくら?
まず、メーカーのリンナイが公表している金額と、その金額がどんな条件で出されたものかを確認します。
公式の数字は分かりやすい反面、前提を知らずに使うと自分の家の金額とずれます。
6kg・9kgの公式値は1回96円と149円
リンナイは、デラックスタイプの6kg(RDT-63)と9kg(RDT-93)について、1回の乾燥にかかる費用を公表しています(出典:リンナイ公式サイト 乾太くん)。
内訳と乾燥時間は次のとおりです(2026年10月時点で確認できた公式値)。
どちらの機種も、合計のうち約9割がガス代です。
乾太くんはガスの火で温風を作り、ドラムの回転やファン、操作パネルを電気で動かすしくみなので、費用の大半がガス側に寄ります。
電気代を毎日1回で計算すると、6kgで月約330円、9kgで月約480円です。
電気代だけを見ると安く感じますが、ランニングコストを判断するときはガス代と合わせた金額で見てください。
公式値はLPガスと2022年度の単価が前提
公式の金額は、次の条件で計算されています。
- ガスはLPガスで、単価は5.9円/MJ(石油情報センターの令和4年度の平均価格から算出)
- 電気は31.0円/kWh・60Hzで、基本料金は加えない
- 綿50%・化繊50%の実用衣類を6kgまたは9kg、脱水度70%、標準コース、1日1回
MJ(メガジュール)は熱量の単位で、ガスの量を種類に関係なく比べるときに使います。
つまり公式の96円は、LPガスの家庭で、2022年度の単価を使った場合の数字です。
都市ガスで計算した現行の公式金額は、公表されていません。
容量別では、3kg・5kg・8kgの現行機種の公式金額も見当たりません。
8kg(RDT-80)には、2018年の発表で「1回102円・毎日使って月約3,160円」という数字があります。
ただし、LPガス5.1円/MJ・電気25.6円/kWhという2015年度の単価での試算なので、今の金額としては使えません。
公式の金額にはガスの基本料金も入っていません。
すでに給湯やコンロでガスを使っている家庭なら基本料金は払っているので、乾太くんで増えるのは使った分の料金です。
一方、オール電化の家でガスを新しく契約する場合は、基本料金の負担が加わります。
ガスのない家で導入するときの考え方は、乾太くんをオール電化の家で使うときの設置方法と費用をまとめた記事で整理しています。
都市ガスとLPガスで比べた1回・月額のガス代
公式の数字を、2026年10月時点の単価で計算し直しました。
都市ガスとLPガスで分けて出すと、乾太くんのガス代の違いがはっきり見えます。
2026年10月時点の単価で計算し直す前提
計算の考え方は、公式の金額を単価で割り戻して1回に使うエネルギー量を出し、そこに今の単価をかけるものです。
割り戻すと、1回に使うガスは6kgで約14.4MJ、9kgで約22.5MJになります。
使う電気は6kgで約0.35kWh、9kgで約0.52kWhです。
この量に、次の単価をかけました。
- 都市ガス:東京ガスの一般契約料金B表(月21〜80m³)の単位料金176.09円/m³(2026年11月検針分)を、1m³あたり45MJで割った約3.9円/MJ
- LPガス:石油情報センターの全国平均(2026年9月30日調査の速報)で、20m³と10m³の請求額の差727円を1m³分とし、1m³あたり102MJで割った約7.1円/MJ
- 電気:家電の目安単価として使われている31円/kWh(2022年7月改定)
東京ガスは2026年11月検針分から政府の補助が終わり、標準家庭の請求額が上がっています(出典:東京ガス 2026年11月検針分のガス料金について)。
そのため、補助が終わったあとの11月検針分の単価を使いました。
都市ガスで動かしたときの公式の測定値はないので、都市ガスでもLPガスと同じ熱量を使うと仮定しています。
ガスと電気の基本料金は、どちらも加えていません。
6kg・9kgの1回と月額の試算結果
毎日1回(月30回)使った場合の、ガス代と電気代の合計です。
1回の金額は四捨五入しているため、30倍しても月額とわずかにずれます。
| ガスの種類と単価 | 6kg 1回 | 6kg 月30回 | 9kg 1回 | 9kg 月30回 |
|---|---|---|---|---|
| リンナイ公式(LPガス 5.9円/MJ・2022年度の単価) | 96円 | 2,880円 | 149円 | 4,470円 |
| 都市ガス(東京ガス 約3.9円/MJ) | 約67円 | 約2,020円 | 約104円 | 約3,130円 |
| LPガス(全国平均 約7.1円/MJ) | 約114円 | 約3,410円 | 約177円 | 約5,300円 |
表の金額は、2026年10月時点で確認できた単価による当サイト試算で、基本料金は含みません。
都市ガスの家庭は、公式の96円より3割ほど低い1回約67円が目安です。
LPガスの家庭は、単価が上がった分だけ公式の数字より高くなり、6kgで1回約114円です。
LPガスは地域や会社による差も大きく、同じ計算で6kgを毎日使うと、関東の平均で月約3,300円、北海道の平均で月約3,970円になります。
LPガスの家庭で月の請求が気になる場合は、エネピで今の契約とほかの会社の料金プランを比べる方法もあります。
都市ガスとLPガスの差は10年で約17万円
6kgを毎日使うと、都市ガスとLPガスの差は月約1,400円、年約1.7万円です(当サイト試算)。
同じ使い方を10年続けると仮定すると、差は約17万円になります。
この差は、新規設置の工事費が家によって変わる幅と同じくらいの規模と考えられます。
これから乾太くんを入れる家庭は、本体と工事費だけでなく、毎月のガス代も合わせて総額で考えると判断しやすくなります。
本体価格と工事費の内訳は、乾太くんの本体価格と工事費込みの総額を解説した記事にまとめています。
自分の家の単価で乾太くんのガス代を出す方法
試算表の単価は平均的な値なので、自分の家の金額は検針票の単価で計算し直すのがいちばん確かです。
計算に使うのは、1回に使うガスの熱量と、ガス1m³あたりの熱量、そして自分の家の単価の3つです。

都市ガスの家庭は検針票の単位料金で計算する
都市ガスの場合は、次の順番で計算します。
- 検針票や料金表で、1m³あたりの単位料金を確かめる
- 1回に使うガスの熱量(6kgなら約14.4MJ)を45で割り、1回のガスの量を出す
- その量に単位料金をかけて、1回のガス代を出す
6kgなら1回のガスの量は約0.32m³で、毎日使うと月に約9.6m³増えます。
単位料金が176円/m³なら、1回のガス代は約56円です。
大阪ガスや東邦ガスなど、東京ガス以外の会社は単価が違うので、自分の契約の数字に置き換えてください。
東京ガスの一般契約のように、使用量の区分で料金表が分かれている契約では、乾太くんで使用量が増えて区分が変わると、基本料金と単位料金の組み合わせも変わります。
LPガスの家庭は増えた分の単価で計算する
乾太くんを使い始めてガス代が高いと感じたLPガスの家庭も、まず1回分を計算してみてください。
LPガスの場合は、1回に使う熱量を102で割ります。
6kgなら1回のガスの量は約0.14m³で、毎日使うと月に約4.2m³増えます。
LPガスの単価を考えるときは、検針票の請求額を使用量で割った数字をそのまま使わないことが大切です。
請求額には基本料金が含まれているので、割り算した単価は実際より高く見えます。
検針票に従量単価が書かれていれば、その単価を使ってください。
書かれていなければ、請求額から基本料金と設備料金を引き、使用量で割ると概算できます。
出した単価を地域の平均と比べる方法や、LPガスの料金のしくみは、乾太くんのプロパンガス代を1回・月額で試算した記事で詳しく解説しています。
検針票から出した単価が地域の平均より高い場合は、契約しているガス会社の料金プランを比べてみる方法があります。
切り替えられる会社や料金は、地域と契約の状況によって異なります。
\ 今の単価が高いか確かめる /
※契約できるプランは使用状況で変わります
電気代も自宅の単価に置き換える
電気代は、1回に使う電気の量に自宅の電気の単価をかけて出します。
6kgなら約0.35kWh、9kgなら約0.52kWhが目安です。
たとえば単価が31円/kWhなら6kgで約11円、40円/kWhでも約14円なので、単価が変わっても1回の電気代は十数円に収まります。
電気の単価は検針票や電力会社のマイページで確認できます。
乾太くんの光熱費を見直すなら、電気よりガスの単価のほうが金額への影響が大きいと考えてください。
電気乾燥機とガス乾燥機のランニングコストの違い
ガス乾燥機のガス代と電気乾燥機の電気代は、1回の光熱費と乾燥時間の両方で比べる必要があります。
メーカーの公表値と当サイトの試算を並べると、次のようになります。
| 乾燥の方法 | 1回の光熱費の目安 | 条件 |
|---|---|---|
| 乾太くん 6kg(都市ガス) | 約67円 | 乾燥のみ・当サイト試算 |
| 乾太くん 6kg(LPガス) | 約114円 | 乾燥のみ・当サイト試算 |
| ヒートポンプ式ドラム 6kg | 約20〜25円 | 洗濯から乾燥まで・パナソニック公表値 |
| ヒーター式洗濯乾燥機 5kg | 約62円 | 洗濯から乾燥まで・パナソニック公表値 |
パナソニックの数字は、電気31円/kWhで計算された洗濯から乾燥までの合計です。
乾太くんの乾燥のみの金額とは条件が完全にはそろっていないので、おおまかな比較として見てください。
1回の光熱費だけで比べると、ヒートポンプ式ドラムのほうが乾太くんより安くなります。
ヒーター式と比べると、都市ガスの乾太くんは同じくらい、LPガスの乾太くんは高めです。
乾太くんの強みは、金額より乾燥時間にあります。
リンナイの試験では、6kgの衣類を乾かす時間は、乾太くん(LPガス)が約60分、電気ヒートポンプ式の洗濯乾燥機が約185分、電気ヒーター式が約312分でした。
ヒートポンプ式の約3分の1の時間で乾くので、洗濯物が多い家庭や、1日に何回も回す家庭ほど差を感じやすくなります。
また、洗濯機と乾燥機が別なので、乾燥中に次の洗濯を始められます。
ドラム式洗濯乾燥機と迷っている場合は、乾太くんとドラム式の費用と時間、設置条件の比較も参考にしてください。
乾太くんのガス代を抑える使い方
ガス代を抑える方法は、運転のしかたを変えるものと、ガスの単価そのものを見直すものに分かれます。
ここでは、毎日の使い方で調整できる2つを取り上げます。
エコモード(エココース)は前半を送風にする
乾太くんには、一般にエコモードと呼ばれるエココースがあります。
エココースは、前半を送風だけで運転し、後半をガスで温めた温風で乾かして、ランニングコストを抑えるしくみです。

現行のデラックスタイプには、標準・タイマー・ECO・厚物・デリケート・シーツ毛布のコースがあります。
リンナイは、室温が低いとき、衣類がとても少ないとき、湿度が高いときは、標準コースとの差が小さくなると説明しています。
どれだけ安くなるかの公式の数字は公表されていません。
前半にガスを使わない分、乾き終わるまでの時間は標準コースより延びると考えられます。
送風の間もドラムとファンは電気で動くため、電気代が下がるとは限りません。
急ぐ日は標準コース、時間に余裕のある日はエココースと使い分けるのが現実的です。
コースの選び方や向いている洗濯物は、乾太くんのエココースの使い方と節約効果の記事で詳しく説明しています。
洗濯機でしっかり脱水してから入れる
公式の金額は、脱水度70%の衣類を乾かす条件で計算されています。
脱水が弱く衣類に残る水分が多いと、蒸発させる水の量が増え、ガスを使う時間も延びると考えられます。
厚手の衣類を追加で脱水するときは、洗濯表示で脱水できる衣類かを先に確かめてください。
ただし、どれだけガス代が下がるかを示した公式の数字はありません。
運転の工夫で減らせる金額には限りがあるので、LPガスで単価が高い家庭は、使い方とあわせて契約の単価も確認するのが近道です。
乾太くんのガス代に関するよくある質問
乾太くんはガスだけで動きますか?
ガスと電気の両方を使います。
ガスは衣類を乾かす温風を作り、電気はドラムやファン、操作パネルを動かします。
そのため、使うにはガス栓に加えてコンセントも必要です。
公式の「1回96円」は都市ガスでも同じですか?
同じではありません。
96円はLPガスを2022年度の単価で計算した数字で、都市ガスの現行の公式金額は公表されていません。
東京ガスの2026年11月検針分の単価で計算すると、6kgで1回約67円が目安です。
乾太くんを使うとガスの基本料金も上がりますか?
すでにガスを契約している家庭では、増えるのは主に使った量に応じた料金です。
ただし、使用量の区分で料金表が分かれている契約では、区分が変わると基本料金も変わります。
ガスを新しく契約する家庭では、基本料金が新たに加わります。
エコモードを使うと何割くらい安くなりますか?
削減の割合や金額について、リンナイの公式の数字はありません。
前半を送風にしてガスを使う時間を減らすしくみですが、室温や湿度、衣類の量によって標準コースとの差は小さくなります。
ドラム式洗濯乾燥機より光熱費は安いですか?
ヒートポンプ式のドラムと比べると、1回の光熱費はドラム式のほうが安い傾向があります。
乾太くんの利点は、乾燥時間が短く、洗濯と乾燥を同時に進められる点です。
乾太くんのガス代のまとめ
乾太くんのランニングコストは、ガス代が約9割を占め、電気代は1回十数円です。
リンナイ公式の1回96円(6kg)と149円(9kg)は、LPガスを2022年度の単価で計算した数字です。
2026年10月時点の単価で計算すると、6kgの1回は都市ガスで約67円、LPガスで約114円が目安です。
毎日使った場合の月額は、6kgで約2,020円(都市ガス)と約3,410円(LPガス)になります。
自分の家の金額は、1回に使う熱量を1m³あたりの熱量で割り、検針票の単価をかけると出せます。
1回の光熱費はヒートポンプ式ドラムのほうが安く、乾太くんを選ぶ理由は乾燥時間の短さにあります。
エココースや脱水の工夫は使い方の調整で、金額への影響が大きいのはガスの単価です。
ガス料金や電気料金は改定されるため、正確な金額は契約しているガス会社・電力会社とメーカーの公式サイトでご確認ください。





